事実婚コンシェルジュ

事実婚を実践しています。妊活の記録に関連して、社会の中の「ジェンダー」や「多様性」について思うことを書いています。

温経湯の効果

2016年9月頃から近所の産婦人科で処方されている「温経湯(うんけいとう)」という漢方。

血流を良くして体温が上がる効果があるとのこと。

医師によれば「体がポカポカするよ」とのことだが、4か月近く服用してもポカポカするほどのことはない。

 

ただ、基礎体温を見ると、高温期の温度はやや上がったようだ。

私の場合、以前から高温期、低温期がはっきりしていたが、30代半ばを過ぎるとその差がぼやっとしてきた。それが再びわかりやすくなったように思う。

漢方なので即効性はないが、効果は少しあるかな、という感じ。

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どなたかの参考になれば。

モヤモヤする年末年始:その理由(2016年12月~2017年1月)

私はとにかく自分が納得しないと先に進みたくないタイプ。

体外受精を受けるのか受けないのか、どんな決心をするにも様々なハードルが待ち構えている。

 

1.そもそも子どもがほしい?

「経済的に自立した人間になりなさい」と親に言われて育ち、教育にもずいぶんお金をかけてもらった。

長く学生をやっていたし、社会人になるのも相当遅かった。

でも、この職種では「専門職」と呼ばれる仕事に就いて、不安定な時期は度々あるが自立できている。

 

パートナーと結婚式を挙げた時、36歳。

平均よりは遅いけれど、これまでの選択にまったく後悔はしていないし、自分の経験に誇りを持って生きている。

焦るつもりもなく「子どもがいたら楽しいかもね」くらいの気持ちで生活していた。

「避妊をやめれば、そのうちできるかな。私健康だから。」なんて持っていた。

 

でも、いざ卵管閉塞という現実を突きつけられて、自然妊娠できないかもしれないという状況になり、39歳という年齢を考えると「じゃあ急いだ方がいいのかな・・・」というプレッシャーに変わってきたようにも思える。

 

そして、気持ちが弱くなると、こんな自分が人より劣った存在なのかと思えてしまう。

妊娠、出産だけが自分の価値ではないと、頭ではよーくわかっているのに、「できない」自分がもどかしい。

 

子どもって、強く望んで、熱心に治療して、授かるものだった?

妊娠ってそこまで過酷なことだったっけ?

 

2.仕事どうする?働き方どうする?

転職活動中の私。

職種柄、専門嘱託のような契約ベースの仕事がほどんど。

生きるためにお金は稼がないといけない。

うちの場合、生活費はパートナーとすべて折半のため、失業中だから負担減という特例はつくっていない。

彼が転職活動中で収入ゼロだった時も同じようにしていたので、私だけ特別に甘えたくもない。

 

今の生活レベルを維持するためにはフルタイムの仕事がよい。

でも、不妊治療のために突然休むことが許される職場を今の日本で見つけられるんだろうか?

正直に打ち明けたら採用もしてもらえないだろうし、途中で契約終了なんて可能性もある。

起業したいという目標もあるけれど、すぐにできる状態でもないし。

 

妊娠のために、これまでのキャリアを捨てる覚悟までしないといけないのだろうか?

仕事か、子どもか、選ばないといけないなんておかしいよね?

 

3.婚姻届どうする?

私は今の民法や戸籍法に違和感があり、パートナーと事実婚を選んだ。

住民票上では「未届」が付記されるものの、夫婦として登録されているし、現在失業中の私はパートナーの扶養親族として社会保険に加入できている。

 

事実婚カップルでも体外受精は可能だ。

ただ、東京都の不妊治療助成金の対象は法律婚カップルだけ。

2016年10月30日の日経新聞に「事実婚不妊治療の助成対象に」という記事が掲載され、希望の光が見えたように思えたが、厚生労働省に問い合わせたところ、そのような方針はないとのこと。

なんとガセネタのようだ。

日経に問い合わせたが「記事の情報源は言えない」との回答。

いやいや、厚労省の窓口の女性、「こちらも日経に問い合わせたのですが・・・なぜこのような記事が出たのかわからないです」と言っていたぞ。

不妊治療、事実婚も助成 厚労省が年度内にも要件改正 :日本経済新聞

 

厚労省には「生まれてくる子どもの法的安定性を重視している」と回答されたが、婚外子差別は既に撤廃されている。

法律婚の両親の方が安定しているなんて根拠はないでしょ?

だったらどうして離婚や虐待が減らないの?

 

もう20年以上民法改正を応援してきた。

婚外子差別や女性のみの再婚禁止期間の短縮、若干の改正はあったが、夫婦同氏の強制は変わらない。今の政権では変わることも期待できないだろう。

法改正や、厚生労働省の方針変更を待っていられない。

待っていたら出産可能年齢を過ぎてしまう。

 

事実婚のまま体外受精を受けるという選択もあり。

でも、助成金をいらないといえるほどの高所得世帯でもないのが現実。

一時的にでも、婚姻届を出さないとならないのだろうか?

じゃあ名前、どうする?

私は自分も姓を変えたくないし、相手を変えさせたくもない。

社会制度を自分に合わせて使いこなすことと、自分の信条にがんじがらめになるのは違う。

わかっているけど、どうしても自分と折り合いがつかない。

 

こんなことを、ひとつひとつ整理していかないといけないんだ・・・

考えるほどに、ため息ばかり。

スッキリとお正月を迎えたかったけれど、ずーっとモヤモヤしていた私。

再び日暮里レディースクリニックへ(2016年12月)

臼井医院の体外受精の勉強会に参加後、せっかくなら臼井医院も受診してみようと思った。

ひとりで悩み続けても出口が見えないし、少々お金はかかっても、複数の専門家の意見を聞くことに損はない。

 

検査をいくつか受けた日暮里レディースクリニックで、まだ血液検査の結果が出ていなかったことが気になっていたので、年末ぎりぎりに予約をとって行ってきた。

AMH(抗ミュラー管ホルモン)、抗精子抗体検査ともに問題なし。

AMHでわかるとされる、現在の卵子の在庫数の値は平均より上のようだったが、私はてっきり、卵子の「在庫数」が「あと何個」とわかるのかと勘違いしていた。

 

精子抗体検査は特に勧められなかったのだが、念のため受けたもの。

女性によっては精子が体内に入ることに免疫があり、異物として受け入れないことがあるらしい。私には幸いそのような抗体はなかった。

 

説明した医師(男性)にいくつか質問。

 

私「今後体外受精に進む場合、排卵誘発方法がいくつもあるようですが、私の場合、どのような方法が適しているでしょうか」

 

医師「その時来てみないとわかりません」

 

私「クリニックの方針や、おすすめする方法もないのでしょうか」

 

医師「その人によって違うので」

 

私「体外受精が必要だとわかってはいるのですが、悩んでいます。重大な決断をそう簡単にはできないし、もっと情報が必要なので、他の医院にも相談したいと思っています。その場合は紹介状を書いてもらった方がよいのでしょうか。どういう方法で受診するのが一番良いのか教えてほしいのですが。」

 

医師「え?何がほしいんですか?紹介状?それともセカンドオピニオンって書けばいいんですか」

 

私「いや、私も初めてのことでどうしたらよいのかわからないので、ベストな方法を知りたいだけなんですけど・・・まだ転院すると決めたわけでもないですし・・・」

 

医師「じゃ、手紙書いときます」

 

私「いくらくらいかかるでしょうか」

 

医師「受付で聞いてください(ピシャッ)」

 

なんか医師が逆ギレ。明らかにイライラ対応された。

二度と来るか!と思って診察室のドアを閉めた。

 

たいていの患者にとって、不妊治療は初めて遭遇する出来事。

正解のない難題に突き当たってしまって、私はこんなに不安に思っているのに、患者の質問にきちんと答えてくれず、素人が下手に勉強して口出すなという雰囲気。

その人のその時の状態に応じてオーダーメードの治療、というのなら耳障りはたしかに良い。

でも、これだけ検査結果が揃っているのだらか、少なくとも「一般的にはこういう順序の誘発法が考えられますね」とか「こんなスケジュールになりますよ」とか、もっと言い方があるだろうに。

 

「とにかくすぐに体外受精」という態度は、私の年齢を考慮してのことと理解はするけれど、新しいクリニックゆえに「できるだけ早く実績をつくりたい」焦りもあるだろう。

ただでさえ気持ちが弱くなっている時に、まさかこんな対応を受けるとは、さらにショックだった。

 

会計の時に受付の女性に「体外受精にステップアップするよう言われたのですが、決めきれなくて・・・」と話したら「そうですよね。最後はご本人が決めないといけないことですからね・・・」と優しく答えてくれたことがせめてもの救い。

このクリニック、受付の人たちはフレンドリーなのだけど・・・

 

体外受精の勉強会に参加(2016年12月)

臼井医院が定期的に開催する勉強会に参加。

この医院は「不妊治療センター」を冠していて、受診希望者はまず説明会に参加してクリニックの方針などを聞く決まりらしい。

ただ、私の場合、既にタイミング法や人工授精での妊娠可能性が低いと診断されているため、初診者の会ではなく、さらにステップアップする体外受精の勉強会からの参加となった。

 

土曜の午前中、起きるだけでも一苦労。

パートナーと一緒に医院に行く。

院内はゆったりとして清潔感があり、最近改装されたんだろうな、という印象。

入口と出口が違う、というのも、患者同士あまり顔を合わせないような配慮なのだろう。

 

会場には15人くらいが来ており、ほとんどがカップル。

勉強会は院長(男性)がスライドを使って体外受精のプロセス、金額を説明していく1時間半くらいの構成だった。

かなり専門用語が出てきて、マニアックな印象も持ったが、クリニックの方針や、これまでの統計、妊娠率を説明してくれるのはありがたいこと。

採卵の際は膣内から注射をするなんて説明はあまりに痛そうで、聞いているだけで性器がうーっとなるような感覚になり、胚の成長には「へー、生命の神秘ってやつか」と、生物の教科書で見たような細胞分裂をまじまじと見た。

 

受精卵を子宮内に戻した日は安静に、そして自転車とか乗らないように、というアドバイスには「丸いからってそんな簡単にコロっと落っこちてしまうのかな・・・けっこう原始的だな」と笑ってしまった。通院するなら自転車で行こうと思っていたから。

 

パートナーにとっても体外受精って何?という疑問を解消する良い機会だったようだ。

けっこう真面目に聞いてくれていて、私の方が途中で睡魔に襲われたくらい。

 

院長が一方的に話して、最後に質疑応答。

私「妊娠した最高齢は?」

院長「45歳」

 

長年の実績がある、という点では頼れるクリニックなのかもしれない。

自宅から通いやすいのもいいかな。

ただ、排卵誘発のために自分で注射をしたり、頻繁に通院したり。

本当に治療を始めるなら、経済的にも、体力的にも負担が大きいし、時間も取られる。

自分の人生や働き方にも関わってくることだから、そんな簡単に決断できない。

 

私はその時、ちょうど転職活動中。

体外受精をするならしっかり稼がねば。だったらフルタイムの仕事だろう。

でも仕事を急に休む必要だってある。だったらパート?アルバイト?

いやそれは不安定すぎないか?

 

体外受精をやるのかやらないか、いったいどんな働き方を選ぶべきなのか

正解がないゆえに、こんな問いがぐるぐるしていた。

ますます悩む。

 

近所の産婦人科へセカンドオピニオン求む(2016年12月)

卵管閉塞という診断に、私はかなり落ち込んでいる。

 

じっとしているとますます悪循環なので、まずは情報を得たいと思い、

日暮里レディースクリニックでの検査結果を持って、排卵チェックに通っていた

近所の産婦人科の医師に相談に行った。

 

ここの医師は中年男性で、質問にはきちんと答えてくれるし、忙しくても

こちらが納得するまで、じっくり付き合ってくれる。

「ボクも日暮里のお医者さんと意見は似ていると思う」

体外受精を急いだ方がいい、というのは、

産んだ後のことも考えて言ってくれているのだろうけどね」

「隣の区に不妊治療をやっている臼井医院っていう不妊治療専門のクリニックがあるから、聞いてみたら?」

「そうだ、これ貸してあげるよ」

と、全国の不妊治療クリニックが載った本を渡してくれた。

 

おそらくもう、年1回の区のがん検診くらいしか来ない患者に

本を貸してくれるなんて、ありがたい。

よほど悩み多く見られたのだろうか・・・

 

そうかぁ。この先生も似たような回答か。

しかし体外受精に進むって、かなりハードルが上がる。お金もかかる。

 

とにかく情報収集、ということで、この時聞いた臼井医院に電話をした。

「12月末に体外受精の説明会があるので、参加しますか?」

なかなかタイミングがいい!

聞くだけ聞いてみよう。

 

日暮里レディースクリニックで検査(2016年12月)

子宮鏡検査と卵管造影検査を受ける。

日暮里レディースクリニックは開院間もないクリニックで、院内はキレイ。

ベッドもあるなかなか立派な更衣室に案内され、衣類はすべて脱ぎ、

簡易手術着とシャワーキャップのような帽子をかぶる。

 

まずは子宮鏡検査。

これは子宮内に細長いカメラを入れて、子宮内部を直接見るもの。

専用のベッドに寝て、膣からカメラを通していく。

自分の前に画面があり、子宮の中を医師と一緒に見ることができて

「内部はきれいなピンク色なんだなー」などど面白い。

 

しかし、ここで2か所にポリープがあることを発見された。

そして、痛いというか気持ちが悪い。

おなかが張っているというのか、つかまれているというのか、

生理痛とはまた違った感覚でいっぱいになった。

 

次の卵管造影検査のために細いチューブを子宮内に挿入された状態で、

いったん更衣室へ戻る。

膣からプラーンと管が出て、太ももに紙テープで固定されている状態で、

自分のパンツをはくのはけっこう大変。

しかも検査後、おなかが痛くて、歩くのもキツい。

のそっ、のそっ、という感じで一歩ずつ歩く。

 

専用のベッドに移動して、次は卵管造影検査。

これは子宮内と卵管に造影剤を流して、レントゲン撮影することで、

卵管の通過性や子宮の形状を確認する検査。

せっかくはいたパンツをまた脱いで横たわる。

造影剤を流している時、おなかが圧迫されている感じで、痛いし気持ち悪い。

数分なのに「もうやだー、やめてくれ~」という言葉が頭の中でぐるぐるしていた。

 

レントゲン撮影後、診察室に戻り、医師から結果を聞く。

子宮鏡検査ではポリープがわかり、今すぐに取る必要はないけれど

もしかしたら今後、着床の障害になるかもしれないとの見立て。

 

卵管造影検査の結果はなんと「卵管閉塞」。

「すぐに体外受精にステップアップした方がよいでしょう」

私、大混乱。

えっ、卵管が詰まっている??

 

卵管の詰まりを取る「FTカテーテル」という手術もあるが、

卵管自体が機能していない場合もあり、FT後、卵管機能を確かめるには

タイミング法や人工授精を試して、結果を待たないといけないので

遠回りになる。

年齢を考えるとすぐに体外受精を。

 

という医師の診察だった。

ただせさえショックな上、そんなこと、すぐに答えは出せないのに、

なんだか「早く体外受精をやれやれやれやれー」と言われているように思えて

「考えます」と言って帰ってきたのでした。

 

2種類の検査と診察料で約15,000円。

検査後の出血は微量ですが4~5日続きました。

 

私の検査が必要(2016年12月)

これは私の方の検査をしなければ!

近所の産婦人科排卵の確認に通い、基礎体温を上げる

「温経湯(うんけいとう)」という漢方を処方してもらっていたが、

お産専門なので、不妊に関する高度な検査はできないことは言われていた。

 

でもさ、半年も排卵確認に通っているのだから、そういう検査もしたら?

くらい促してくれてもよくないだろうか。

その医師曰く「不妊とはカップルが週3回セックスしていて、20周期妊娠しないこと」。

だから、私はまだ不妊の域に入っていないかのような口ぶりだった。

いや、これが20代ならまだわかるけど、私39ですよ。

あんまり悠長なことも言ってられないの、わかるでしょ??

そして週3回セックスって・・・とても無理。

 

何の情報もないので、ネットで近隣のクリニックを検索。

たまたまヒットしたのが「日暮里レディースクリニック」だった。

まだ開院間もないとのことで、予約も楽にとれた。

 

日暮里駅に隣接する商業ビルの一角にあり、アクセスがよい。

新しいだけあって、院内もきれい。

受付時に「一般不妊治療」というA44枚の資料を渡される。

タイミング法や人工授精、検査の説明が書かれている。

 

はじめに看護師らしき女性と話し、経緯や来院目的を話す。

その後男性の医師とも話す。

医師は不愛想というほどでもないけれど、なんともビジネスライクな感じ。

こちらは不安で来ているのだから、もうちょっと明るく笑顔で対応してほしいのになぁ。

ウェブサイト上には「患者様に寄り添って」なんて書いてあるけど、うーん、そこまで感じない。

 

唯一気に入ったのが、ウェブサイト上で事実婚にも言及していること。

治療を進める場合、事実婚カップルは双方の戸籍謄本全部記載事項を

提出する必要があるそうだ。

 

面談の結果、3種類の血液検査をすることに。
ホルモン量(PRL, FSH, TSH)、AMH(抗ミューラー管ホルモン)と抗精子抗体検査。

 

また、次回は卵管造影検査、子宮鏡検査の2種類を受けることにして、予約。

医師、看護師からの説明を聞き承諾しました、という覚書に何枚も署名をする。

 

AMHと抗精子抗体検査は保険外のため、会計は約13000円。けっこうイタい・・・